目下、「館」は積雪で冬眠中ですが、10周年記念の会を、一昨年スタートさせた「仙台・羅須地人協会」、その一周年記念と抱き合わせに、2月15日(日)仙台市文学館で開催させて頂きました。200名を上回る沢山の皆さんのご参加を頂き、私ども主催者は心より喜んでいますし、皆さんに厚く感謝申し上げます。ウィリアム・モリスと宮沢賢治、その点と点を結び、日本におけるマルクス・モリス主義の思想の流れを「土着社会主義」の継承として、とくに東北大学の図書館にある漱石文庫に因んで、「ウィリアム・モリスと夏目漱石、それから宮沢賢治」のタイトルを選びました。 河北新報が上手に記事にしてくれましたので、それを転載させて頂きます。お読みください。なお、モリスについては吉村さんが、労働と芸術の関係を判りやすく、「館」の紹介を含めて要領よく説明されました。日本の地方民謡でも、もともと「労働歌」だった。労働と芸術のつながりを取り戻す賢治の芸術思想にも、モリスの労働観が通底しています。 漱石については、東北大図書館の木戸浦さんが、モリスが自ら翻訳までしたアイスランド神話の「サガ伝説」について、漱石『こころ』の中で生かされている研究を披露されました。漱石文庫の中には、漱石がロンドン留学中にホルボーン書店街で購入した「サガ伝説」も含まれていて、それを読んだエピソードも紹介されました。モリスと漱石が、仙台でぐっと身近になったと思います。 賢治については、宮沢賢治記念館の運営審議会の会長でもあった阿部弥之さんが、羅須地人協会の会員で、労農党の活動家だった高橋慶吾氏の配布した賢治自身の書いた協会案内のチラシなどを持参され、賢治と労農派との活動のつながりを説明されました。また「宮沢賢治・花巻市民の会」の活動など、仙台・羅須地人協会との連携も視野に入れての報告でした。 なお、賢治の童話「狼森と笊森、盗森」の朗読、会場には作並の「館」の堺利彦の和歌やモリスの本、マナートレーディングが壁紙やテキスタイルを展示するなど、じつに多彩な催しとなりました。
by kenjitomorris
| 2015-02-17 16:00
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